ーくせ毛の悩みー
それは時に当人にとって耐えがたいほどの深い悩みになりうるものです。
以前僕のブログの方に、このようなメールが寄せられたこともありました。
こんばんは。私もあなたと同様に、天然パーマです。私も、同様に縮毛矯正したり、アイロンで髪まっすぐにしてます。
それでも、自分に自信が持てません。理由は、結局、この姿は本当の自分じゃない、偽りの自分だから、と、考えるからです。
本当の自分、ありのままの自分を受け入れられません。
このままでは、この先の人生も暗く悲しい道、、、どうすれば…?
(ー問い合わせより)
このメール、非常に共感出来ました。今ではくせ毛に悩むことは無くなった僕ですが、以前はこれでもかという程に悩み落ち込んだものでした。
このような悩みを解決すべく、東京へ。
50年の歴史がある青山の有名サロン・TONI&GUYに勤務するクセ毛マスターこと淺野卓矢さんと、<クセ毛に向き合うために大切な事>について対談してきました。
TONI&GUYスタイリスト淺野卓矢さん
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淺野卓矢(くせ毛マスター)
世界500店舗を超えるロンドン発祥の老舗ヘアサロン「TONI&GUY」青山サロンにて、スタイルダイレクター務める人気美容師。『くせ毛マスター』として、サロンブログで有益な情報を発信。ブログは一年以上毎日更新している。
淺野さんは、くせ毛特化の美容師として以前僕が運営するTEMPERという天パコミュニティへ参加の申請をしてくださり、そこから知り合いました。
まずは『淺野さんはどのような美容師なのか?』という事についてお伺いするべく、軽いインタビューから進めていく事に。
『くせ毛マスター』になった経緯
日々進化する方法・薬剤から、常に最善の対処を
ブロガーである僕が月に10件ほどしか更新していないにも関わらず、美容師の淺野さんはブログを毎日更新。そこに淺野さんのこだわりの強さが見え隠れしています。
そこで、普段のサロンワークにおいて特にこだわっているポイントについて、質問をぶつけてみました。
もちろんウチは50年を超える老舗サロンなのでガチッとしたマニュアルがあるのですが、僕の場合ストレートや矯正を行う際にマニュアル通りに行う事はありません。
となると、そこには微妙なカットのコントロールや薬剤の調節だったりといったマニュアルで補いきれない感覚の作業が必要になってきます。
だから、常に自分の思う最善のものを選りすぐりチョイスしていますね。もちろんやり方自体も日々改善していきます。
対処方法は人によって千差万別だ

ストレートをかけたらピンピンになるなんて、今じゃどう考えてもおかしいですからね(笑)もしその仕上がりにしかできないとしたら、そもそも僕なら提案すらしないですよ。
でも、そんなことは美容師にしか分からないですから。当然、お客様はまさかそんな事をされてるなんて分からないわけです。
とはいえ素人のお客様からしたらどうやって選べばいいのか・・・って話ですが(笑)
優れた美容師の条件
やり方は美容師によって多種多様。しかし、全国20万店舗以上もあるという美容室の数は、実は信号機の数よりも多いんです。
それじゃあ、美容師の数はとなると・・・気が遠くなりそうですね。
星の数ほど存在する美容師。その中でも優れた美容師(ここではくせ毛の施術に関して)であるための条件をピックアップするとしたら、どんな条件があるのでしょうか?
そのことについて、淺野さんの意見を伺ってみました。
例えばいくらストレートの技術があるからといっても、真っ直ぐにすることだけが答えではないですから。しかも、その満足度っていうのはお客様のさじ加減ですからね。
しかも、髪型やファッションの趣向って変わっていきますし。僕も以前は真っ直ぐじゃないと絶対いやでしたけど、今ではクセを活かした髪型の方が落ち着いていて好きだなって思います。
そういう意味では、技術だけじゃなくてそういう部分を汲み取る力もかなり重要になってくるでしょうね。
深い深いくせ毛の悩みに、どう向き合っていけばよいのか?
対談も終わりに近づいてきましたが、最後にどうしても聞いておかなければならない事がありました。
冒頭でもふれた、『自分のくせ毛とどう向き合っていけばよいのか?』ということについて淺野さんの意見をお伺いしました。
意外にもその原因は『学校教育』にあるのではないかという、淺野さんならではの興味深い意見をいただくことが出来たので紹介しておきます。
このくせ毛の悩みについてどう向き合っていくべきだと考えているのか、ぜひとも読者の方に淺野さんの考えを共有して頂ければ嬉しいです。
梅雨の時期にくせ毛の方が膨らむなら、僕の場合は逆にボリュームが出なくて困ります。くせ毛の人が直毛を羨ましがるように、直毛の僕はくせ毛が羨ましいなって思います。
思うに、これって学校教育が原因なんじゃないかと考えています。
くせ毛でただでさえ重いイメージなのに、そりゃ黒髪でスタイリングも禁止となるとどう頑張ったってカッコよくならないですよ。少し明るくするだけでもかなり違うのに。
事実は変わらない。まずは受け入れることから

自分の顔だって同じです。もちろん整形で解決するならそれも良いでしょう。でも髪の場合は、受け入れて活かすという選択肢だってあるわけです。
難しい事かもしれないですが、まずはくせ毛である自分を受け入れるしかないんですよ。それからどう付き合っていくのかを考える。それしかないと思います。
最後の話に関しては、ぼくも強く強くうなずきながら聞いていました。そしてそれがなかなか難しい事も、僕自身の過去があるから非常に分かります。
でも、受け入れるしかない。
僕は素晴らしい美容師に出会うことができ、受け入れて活かす事が出来るようになりました。そういう意味でも、美容師さんはめちゃくちゃ重要な存在なんだという事をここでまた再認識しました。
それと同時に、もっと多くのくせ毛に悩める人たちが、淺野さんのような素敵な美容師の方に出会える世界を作っていきたいと心の底から感じています。
淺野さん、素晴らしいお話をありがとうございました。今後ともサロンでのご活躍を応援しております!!
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
浅野卓矢さん(くせ毛マスター)

TONI&GUY青山サロン
スタイルダイレクター/主任
くせ毛マスターのブログ(http://toniguy.co.jp/blog/aoyama/?author=5)